大泉一貫(おおいずみ かずぬき)
農業経済学者
1949年 宮城県生まれ
1972年 東京大学大学院
農業系研究科修士課程修了
2014年 宮城大学教授(退任)
現在 宮城大学名誉教授
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【理論的貢献】
農業の産業化を提唱し、我が国で最も早く「農業は成長産業に変えられる」と主張し、成長志向型農業の理論的基盤を作ってきた。農政論としても、保護農政から成長産業化農政への転換に関わる理論的貢献が大きく、「農業経営者を中心とした農政」の構築や「農協改革」等への理論的貢献がある。
1993年UR合意後、オランダやデンマーク等EUの農業を参考にし、これらの農業システムを「成熟先進国型農業」と称した。ちなみにオランダ農業システム導入論は、2013年第二次安倍政権以降、我が国政府内でも語られるようになっている。
農業経営理論としても、成長を目指す農業経営システムの構築を目指してきた。農業の「融合産業化」や「フードチェーン(食農連携)農業」などを提言。「大規模水田複合経営」「機関車農家」「農村自営業者」「稲作偏重農政」等々様々なキーワードで農業ビジネスの発展の方向を示し続けている。
【社会活動】
これまで、農業経営者の育成を図るため、日本各地で農業塾を主宰しつつ、農業経営支援システム等の拡充に努めてきた。現在「農業経営アドバイザー」制度の審査会会長を務めるなど、農業アドバイザーやコンサルタントの制度拡充に尽力し、「六次産業化認定委員会」委員長を務めるなど新たなビジネスの支援を行っている。「山形95戦略会議」委員長として「つや姫」を世に送り出すなど、今日のブランド米ブームの火付け役になっている。
震災後、「南三陸町震災復興計画」委員長を務めるとともに、人口減少する被災地で強い一次産業の構築を目指すことを目的とした「世界の英知を復興へプロジェクト」を立ち上げ、オランダ農業やノルウエー水産業等の効率的システムの導入に尽力している。
「施設園芸ネットワーク」や、「東北水産業研究会」を主宰し、復興に取り組む多くの漁家、農家を支援している。さらに、農水省「先端技術展開事業」の運営委員として農業復興の方向性を示し、被災地への効率的施設園芸の定着、大規模水田複合経営の定着を目指す活動を行っている。被災地を園芸施設や大規模水田農業の集積地にし、農業先進地帯に変貌させようと努力している。